陸上自衛隊 第10師団 守山駐屯地 (第10師団司令本部)

師団創立44周年記念行事

2006.10.08 AM9:00〜PM3:00




● Hanaのど素人レポート


 こんにちは、Hanaです。

 今回は名古屋は守山区にある陸上自衛隊 守山駐屯地のイベントに行ってきました。

 私は岐阜の航空自衛隊岐阜基地の近く住んでいるので、航空祭にはよく行ったのですが、陸上自衛隊のイベントは行ったことがありませんでした。

 今回は私の家から一番近い駐屯地である名古屋の守山駐屯地の、第10師団44周年記念行事に行ってきました。





● 守山駐屯地へ

 守山駐屯地に一番近い駅は名鉄の守山自衛隊前駅です(駅名ひねりなさい!)。

 この路線は名鉄瀬戸線として独立しており、名鉄名古屋駅とは違う路線です。

 名鉄だけでは行けないのでどこかで別の鉄道への乗り換えが必要となります。

 この路線で他の鉄道と合流している駅は栄町と大曽根です。

 私はJRで大曽根駅まで行き、そこで名鉄瀬戸線に乗り換えました。

 大曽根から2つ目の駅が守山自衛隊前駅です。

 駅名、そのまんまですね。

 若くて黒髪短髪で締まった体の兄ちゃんがこの駅で降りたら間違いなく自衛官でしょう。

 駅を出て北へ歩いて行くと守山駐屯地の正門にたどり着きます。

 ↓画像をクリックすると別ウインドウで拡大します。
 





● 入場

 今日は記念行事なので一般の方の出入は自由です。

 門を入ると、自衛官の方がすぐに駐屯地の案内マップを手渡してくれました。

 すぐ先で手荷物検査が行われていました。

 このご時世、何が起こるかわかりません。

 善からぬ人が危険な物を駐屯地内に持ち込むのを防ぐためだと思われます。

 私は後ろめたい所などありませんから、もちろん検査してもらいました。



 検査は女性・男性は別に検査するようで、女性の方の所持品はちゃんと女性の自衛官の方が検査されます。

 良い心配りですね。

 自転車は自転車用の検査があるようです。





● 観閲式

 私が到着したのは9時半過ぎくらいでした。

 プログラムでは観閲式が1010時からということだったので、余裕の到着かと思いきや、ちょうど観閲式に参加する自衛官の方々の入場が始まったところでした。





 ご覧の通りの素晴らしい秋晴れです。

 この頃にはもう人が結構集まっていますし、北側の観客席もほどよく埋まっている状態でした。

 整列した皆さんを後ろから撮るのはおいしくないので、ここは斜め前から撮っています。

 いや、実はどうやって北側に行けばよいかわからなかったので立ち往生のついでにパシャ。


 左の写真は整列してるところです。

 右の写真は非常にわかりにくいですが、敬礼をしているところです。

 「かしら〜!ぎぇっ!」 壮観です。

 かっこええです。

 「かしら〜!」で旗手が旗を両手で真上に掲げます。

 「ぎぇっ!」で旗を90度振り下ろします。

 それと同時に部隊の最前列にいる指揮官は挙手の敬礼、つまりチョップの敬礼をし、指揮官の後ろに並んでいる人は直立のまま顔だけ右のほうに向けます。

 「ぎぇっ!」だったら右、「だりっ!」だったら左、「なか!」だったら少し上に鼻先を向けます。

 つまりみんなが敬礼する対象1人の方を向きます。

 ピラミッド型縦社会のかっこいいところですね。

 あ、でもみんな銃もってたから捧げ銃だったかな?





 駐屯地の舞台となるグランドを東からぐるっとまわりこんで北側に行けました。

 1010時ごろに式典が始まりました。

 どうやら本庁舎の前の道でのパレードがプログラムにある「式典」のようです。

 一般の人は北側の観客席から見たほうがよさげです。

 客席から見たほうが眺めがいいですが、私は一足遅く、座る場所はありませんでした。

 しかしド真ん前から撮っています。

 写真は第10師団おかかえの第10音楽隊です。

 当たり前ですが楽器演奏を生業とするプロ中のプロです。

 彼らが一番最初に入場し、最後の部隊が通り過ぎるまでずっと演奏してました。結構な時間ですよ。

 すごい!





● 観閲行進



 まず普通科連隊が入場しました。

 わたくし、軍事マニアではないので、いろいろ調べながらモノを書いている次第でございます。

 え〜と、これは、82式指揮通信車で当たりですよね?

 ちなみに陸自の○○式というのの数字は西暦の下2桁です。

 つまりその年にお目見えしたというわけです。





 ズームしてないです、すいません。

 機甲科偵察隊のオフロードバイクです。

 確か陸自に納入されているのは、ホンダのXLR250と、カワサキのKLX250だったと思います。

 両方とも空冷4スト250ccです。

 バイク雑誌「オートバイ」7月号のDVD付録で陸自のバイクの特集やってました。

 やはり陸自用の特注品らしいですが、特別なのは追加パーツなどで、バイク自体の性能は市販のものと変わらないようです。

 XLR250の弟分がXR250ですね。

 XR250は倒立フォークなのに対し、XLR250は正立フォークです。

 ちなみに、陸自のバイクはモトクロス用ではありません。

 トレールバイクです。

 私としては、是非とも950ccの鬼オフ、KTM 950 Super Enduro Rを使ってほしいです。





 普通科連隊の皆様です。

 連隊の皆さんが自動車に乗って登場しました。

 陸上自衛隊では普通科は機械化されているようです。

 機械化と言っても、サイボーグじゃないですよ(あながち間違いでもないかも)。

 自動車化と言ったほうがわかりやすいですね。





 野戦特科の155mm榴弾砲「FH-70」です。詳しくはもっと下で。





 これは第10戦車大隊の74式戦車です。

 主砲の左右にシャチホコが描かれています。

 戦車が入場する前から、建物の陰でエンジン始動の轟音が聞こえます。

 第10師団の第10戦車大隊は滋賀県の今津駐屯地にあります。

 滋賀県は第10師団の管轄ではないのですが、私が思うに10師団の管轄下には満足に戦車の訓練ができる場所が無いために滋賀の今津にいるのだと思います。

 今津駐屯地の隣には「あいばの演習場」がありますから、そこで訓練してるんだと思います。

 それはそうと、ここに戦車があるということは、滋賀から名古屋まで走ってきたのでしょうか?

 どうやって来たのか!

 高速道路使ったのか!?

 下道だけで来たのか!?

 知りたい!!!

 見てみたい!!!





● 訓練展示

 さて、予定より10分遅れの1120時から訓練展示が始まりました。

 まず最初は陸自の徒手格闘のお披露目です。

 なんでも新しい徒手格闘は戦闘服の上から防具を付けられるから、いつでもどこでも訓練できますとのこと。

 陸自の徒手格闘は日本拳法がベースになっているらしく、この展示でも日本拳法の防具を付けた人もいました。

 つまり今はこの防具で、後々防具も含めてシステムが変わるということですかね。



 次に普通科35連隊の皆さん数十人がドワーっとやってきて整列しました。

 皆さん89式小銃を持っています。

 陸自の小銃の扱い方の紹介が始まりました。

 陸自も世界情勢にあわせてか、市街地戦闘を想定したスタイルに移行しており、このお披露目も市街地戦闘での動きのようです。

 まずは安全点検、弾がちゃんと抜けているか2人以上でお互いの銃を確認します。

 その後、ロー・レディとか日本語じゃない言葉でいろいろ紹介されてましたが、聞きなれない言葉なので忘れました。

 この辺は銃専門雑誌などを読んでいる人なら知っているのではないでしょうか?

 写真がなくてごめんなさい。





 いよいよ状況開始です。

 ここでは確か建物の3,4,5階に立て篭もったテロリストをレンジャー部隊が掃討するという想定だったと思います。

 建物はご覧のように7階建てです。

 ご存知の通り陸自にはレンジャー部隊という名前の部隊はありません。

 しかしアナウンスで「レンジャー部隊」と言っていました。

 そういううんちくは抜きにして、とにかくレンジャーの技量がお披露目されます。





 屋上の左右角からロープが2組垂らされました。

 ラペリングです。

 強い風に吹かれてロープが水銀灯にひっかかりそうでみんな心配。

 しばらくして2人のレンジャー隊員が現れ、まるで壁が地面であるかのように走り降りました。

 ロープは大丈夫だったみたいです。

 3枚目の写真、影がいい味出してますね。

 ぴょんと斜めに映っている影は警備の人の無線のアンテナです。

 着地した2人は1階の出入り口で待機していました。





 続いてもう2人が降下します。

 今度は2人とも地面を背にして降りています。

 つまりピョンピョンと壁面を蹴りながら徐々に降りるやつです。

 地面に着地すると、先ほどの2人と合流し、4人で建物1階の入り口から突入しました。

 この隊員が3階と5階を制圧。残るは4階。





 最後に3人が現れました。

 3人そろって地面を背にしての降下です。

 ただしこれ、よく見ると先ほどと少し違います。

 実はこれ、最初にロープを垂らしていません。

 よく見るとロープは隊員の脚にくくりつけてある袋に納められています。

 テレビやゲームなどでよく見るラペリングは最初にロープを垂らしています。

 「ロープ垂れてきたの見られたら突入バレバレじゃん!」と思っていたのですが、こうやってやると、あぁ、納得。





 中央の隊員が先に4階の様子を見に行きます。

 ロープをその場で保持して、地面の方を向いて、ピストルを構えて中の様子をうかがっています。

 両側の隊員は小銃をもっていますが、中央の隊員はピストルだけのようです。

 小銃のシルエットが見当たりませんから。

 3階、5階の黄色い垂れ幕は、たぶん掃討完了を示すものだと思われます。





 突入開始!

 3人が同時に飛び込みます。

 右の写真はスモークが出たところなんですが、スモーク切れちゃった所を激写してしまいました・・・。

 ということで、この状況はこれで終わり。次の状況に移ります。



 次はグランド西側の3階建ての建物に立て篭もっている敵勢力を陸上自衛隊があの手この手で掃討するという状況です。

 写真はありませんが、まずは偵察隊のバイク2台がやってきて敵情を偵察します。

 発砲OKの威力偵察らしいです。

 このあたりうろ覚えなんですが、たしか車輌も入ってきたような。

 2台のバイクが去っていきます。

 1台は去り際に270度アクセルターンをかましていきました。

 くーっ!見せつけるね〜!





 155mm榴弾砲FH-70が再登場しました。

 先ほどはトラックに牽引されていたのですが、今回は単体で登場です。

 このFH-70はエンジンを積んでおり、これ単体でも移動できます。

 隊員たちが降りると素早い動きでFH-70の準備を始めます。

 右の写真ではロープで砲身を回転させています。

 その向こうでは迫撃砲を載せた車輌が進入してきています。





 迫撃砲をこれまた素早い動きで準備しています。

 えっとこれはよくアナウンスを聞いてなかったので、どういう迫撃砲か忘れました。

 普通科の重迫撃砲の部隊でしょうか。

 写真には写っていませんが、その後ろで高射特科が対空ミサイルの準備をしています。

 それを見とれているつかの間、すでにFH-70は準備が完了していました。

 あっという間です。





 FH-70は岐阜の金華山まで届きますとのアナウンス。

 岐阜人として、金華山はやめてください。

 せめて岐阜県庁にしてください。

 しかし心配無用。

 もちろん空砲です。

 「大変大きな音が鳴りますので、必ず耳を塞いでください」というアナウンスが流れました。

 いよいよきた!

 でも塞がないもん!

 どんどん砲身が上がっていって・・・

 「ダーーーーン!」

 おおおおお!

 すごい音!

 ライフルの空砲射撃など比べ物にならないほどすごい音!

 心臓に響きます。

 F-15の轟音と同じくらい心臓にきます。

 しかし以外と心地よい音。

 普通の成人男子なら耳を塞がなくても大丈夫だと思います。

 でも良い子、良い大人はマネしちゃダメです。

 ちゃんと耳を塞ぎましょう。

 またこの発砲の閃光と聞こえる音の極めて微妙なタイムラグがリアルですわ。

 現実だからリアルなのは当たり前ですけど。





 西から戦車1両が現れました。

 この戦車は敵の戦車という想定です。





 こちらも負けじと戦車が2両登場しました!

 こちらは機関銃をバリバリと撃ちながら猛スピードでグランド内に進入。

 そして戦車の砲塔が旋回して・・・

 「ダーーーーン!」

 うぉ!

 戦車も撃つのね!

 戦車のは微妙にさっきのよりきつい音。

 もうこの頃には周りの幼児があまりの大きな音にびっくりして泣き叫んでいます。



 数年前に地連の人から聞いた話では、なんでも車体が油圧で上下するとのこと。

 停車してる時は下がっていて、いざ動くとなると油圧で車体が上がるそうです。

 と言われても、素人の私には油圧で上がったからどうなんだという話だったのですが、地連の人はニコニコでした。

 それと、キャタピラにはアスファルトを傷めないようにゴムが取り付けてあるとも言っていました。

 さらにそれを取り付けたり、取り外したりするのがめんどくさいとのこと。



 少し話が脱線しますが、私の家の近くに空自の岐阜基地があるのですが、先の大戦の敗戦後は米軍が進駐してきてとてもグローバルな感じだったらしいです。

 米軍の戦車か警察予備隊(保安隊?)の戦車かは忘れてしまいましたが、とにかくアメリカ製の戦車が鋼鉄のキャタピラまるだしでコンクリートの車道を走っていたらしいです。

 その音は凄まじいらしく、遠くから地響きが聞こえて、目の前を通ると「ジャ〜〜〜!」と耳をつんざく轟音だったようです。

 はい、長話すいませんでした。





 科学技術の進歩したハイテクの現代戦で様々な兵器を投入しても、最終的には地上部隊が侵攻しなければなりません。

 普通科の隊員が自動車で進入してきました。





 素早く自動車から降りると横一列に並び地面に伏せました。

 数年前に陸自のここ普通科35連隊の曹の方からいろいろ話を聞いたことがあるのですが、「陸自の華は普通科だ!」だそうです。

 写真を見る限り、全員が89式小銃のようです。





 全員が一斉に立ち上がり、敵が占拠している建物に向かって、銃を撃ちながら前進していきました。





 建物に到着しました。

 敵が占拠している建物は南北2つあり、上の写真はそのうちの南の建物です。

 先頭2人が屋上に上っていきます。





 北の建物でも突入の準備をしています。




 南の建物で屋上に上った2人がラペリング降下の準備を終えました。

 そして窓から2階に突入!のシャッターチャンスを逃しました!

 ごめんなさい!

 建物を制圧してめでたしめでたし。

 これで訓練展示は終わりです。

 そして私の写真も終わりです。

 以下、文章のみでレポートします。





● 物販いろいろ

 訓練展示が終わると同時に、まるでみんなプログラムの流れを前から知っているかのように席を立って散りじりになりました。

 どうやら終わりのようです。

 とりあえず私もその場を離れて厚生センターの売店へ向かいました。

 向かう途中、再びグランドから「ダーン!ダーン!」と爆音が聞こえました。

 まだしつこく離れない人用のオマケの隠しイベントでしょうか?

 なんか損した気分です。

 これは来年もしぶとく居座って調べねば。



 厚生センターの売店へ到着しました。

 売店はコンビニより少し広い程度のスペース。

 陸自グッズはどんなもんやと見て回ると・・・、おぉ!自衛隊名物「撃」!

 これはせんべいでしょうか?

 まんじゅうでしょうか?

 トリビアの泉でも取り上げられていたような記憶があります。

 正直、これにはあまり興味はありません。

 う〜ん、空自の売店で売っていたチーズケーキのほうがおいしそう・・・。





 ちなみに自衛隊の戦闘食は売ってません。

 あれは税金でまかなわれているので、普通は民間に出回ることはありません。

 出回るはずないのですが・・・。

 私が中学生のとき、隣の市の謎のイベントで謎の男の人たちが戦闘食を無料で配っていました。

 タダでもらえるなら、とOD色の缶詰を1つもらいました。

 「とりめし」だったと思います。

 家に持ち帰り食べてみたら・・・あ、おいしい、でも、じんましんが出ました(爆

 それにしても、戦闘食をくれた人たちはいったい・・・誰?



 ここの売店は今日のイベントのための売店ではなく、自衛官の方が普段利用する売店でした。

 そのため、陸自グッズよりも、陸自の方の生活用品や仕事用品が多いです。

 まるでコンビニのようですが、ちょっと値段が高いです。

 雑誌のコーナーもホントにコンビニみたいです。

 ちょっと、なんと言うんでしょうか、元気が出る本が多いですね。

 仕事の用品はほとんどが迷彩なので、これを陸自グッズと呼んでよいものかどうか。

 お土産ではなく、実際に陸自の方が使うものです。

 例えば演習用のカバンや簡易ベッド、半長靴、手袋、衣類などなど。



 その中でも一般の方には買えないものもありました。

 赤テープが貼ってある商品は自衛官の方(=身分証を持っている人)でないと購入できないという注意書きがありました。

 私が覚えているものでは、迷彩Tシャツ、カバン、簡易ベッド、迷彩手袋、迷彩帽、迷彩服などは一般の人も購入できたと思います。

 弾帯などは買えないようでした。

 どういう風に区別されているかよくわかりません。

 私の隣で89式の剣留めの品定めをしている人、明らかに私と同じ一般の人だけど、あんたそんなもん買ってどうすんのよ。



 迷彩Tシャツはどうやら業者が大量に持ってきているようでした。

 一番安いので650円。

 次に800円とか1000円とか。

 高いのだと3000円くらいのもあったような気がします。

 クールマックスなど特殊な素材のTシャツは高いほうでした。

 ちなみに、どの迷彩もほぼ全てが陸自迷彩です。

 どこかのマニアさんの会話が聞こえてきました。

 A:「このシャツの生地は良くないよ。首のあたりがすぐ伸びちゃうよ。」

 B:「でも、首の辺りがダラ〜ンと伸びちゃってるのが逆にリアルでかっこいいよ。」

 私:「(入隊しろ!)」



 帽子について。

 まず、鉄帽(またはヘルメット、てっぱち)は売っていません。

 売っているのは布の帽子のみ。

 私が見たものは自衛隊のじゃない謎迷彩のベースボールキャップ。

 他にもRANGERと書かれてあるベースボールキャップや、いろいろなベースボールキャップがありました。

 あと、ブーニーハットもありました。

 戦闘帽(ツバ付の円柱みたいなの)もあったと思います。

 RANGERなんて書かれてる帽子は畏れ多くてかぶれません。

 それ以前に、私の頭が大いのでサイズが無かったです。



 お昼の厚生センターは大変混雑しておりました。

 飲食店も2,3件入っているのですが、ほぼ満席でした。

 売店ではおなかが膨れるような食べ物は売っていませんでした。

 さすがにカップ麺はこんな所で食べにくいです。



 続いて本庁舎の南の売店コーナーへ行ってみました。

 ここは駐屯地の方がこの日の為にテントを張って出している売店で、焼そばや綿菓子、フランクフルトなど定番の食べ物が売られている他、子供向けのサバイバル・コーナー、写真コーナー、無料ダーツゲーム(地連広報)などもありました。

 中央あたりにステージがあり、音楽隊の演奏もありました。

 特に綿菓子は値段の割りに量が多く、子供向けのキャラクターの袋に入れられる為、長蛇の列でした。



 イベントは3時で終わりですが、3時に門が閉まるというわけではなく、3時から徐々に人が引いていき、同時に会場の撤収が始まるという感じでした。

 守山駐屯地は古くからの建物が多いようで、そういう味のある建物の写真を撮ろうとする人も見かけました。

 しかし師団司令部である3階建ての本庁舎は今後取り壊され、新しい建物を建てるようです。



 ということで、3時過ぎになり私も駐屯地から出ました。

 後で鏡を見てみたら、日焼けで顔が茹でダコのようになっていました・・・。






第10師団創立記念行事ど素人攻略!

 ただレポートするだけではつまらないので、来年以降この行事に来てみたいという人のための豆知識をいろいろ書きます。

 多少個人的意見や偏見が入っていますが、ご了承ください。



★ 第10師団とはなんぞや

 自衛隊は木の根のように組織が枝分かれしており、まず自衛隊そのものが陸海空の3つに分かれています。

 この3つが日本全国を、各々の分野でカバーしています。

 陸上自衛隊は全国を5個の「方面隊」という区分に分けており、その中の一つである中部方面隊は西は山口県から四国も含めて東は富山・岐阜・愛知までをカバーしています。

 さらにこの地域を4つに区切って師団や旅団という4つの部隊でカバーしています。

 その中でも岐阜・三重・愛知・福井・石川・富山をカバーするのが第10師団です。



★ 師団とはなんぞや

 自衛隊や世界の軍隊には師団やら旅団やら連隊やら大隊やらといろんな団や隊がありますが、これらの呼び名は人数的な規模で区別されていると言っていいと思われます。

 師団は数千人規模の人員で構成されており、普通科(つまり歩兵)や戦車、野砲、通信、輸送、補給などの部隊が含まれています。

 つまり師団は一つの完成された軍隊と言えます。

 ちなみに旅団は師団よりも少し人数規模の小さいものです。

 旅団という名前だからってジプシーのように旅をしてるわけではないです。

 大きい順に、

 方面隊>師団>団・旅団>連隊・軍>大隊>中隊>小隊>班>分隊>隊>戦闘団

だったと思うのですが、自信ありません。

 色々調べながら書いてます。

 第10師団にも普通科を始め様々な部隊がありますが、それらは第10師団がカバーする地域に散らばっています。

 今回の守山駐屯地には師団司令部、第35普通科連隊、第10通信大隊、第10化学防護隊、第10音楽隊があります。

 ちなみに駐屯地というのは基地だと思ってもらって間違い無いです。

 第10師団がなぜ「10」なのか、35連隊がなぜ「35」なのかは、ちょっと勉強不足でわかりません。



★ 陸上自衛隊第10師団のホームページを見る

 まず第10師団のホームページで開催日を確認しましょう。

 イベントのページでは第10師団の各駐屯地のイベントも確認できます。

 写真が掲載されているものもあります。

 他にも色々なコーナーがたくさんありますので、じっくりと時間をかけて読みたいですね。

 第10師団だけでこれほどの量のコーナーがあるということは、陸海空の自衛隊の全部隊のホームページを読破するには相当な時間がかかりそうです。

 それはそうと、自衛隊のサイトの表示がやけに重いのは私だけ?

 陸上自衛隊第10師団のホームページ



★ 守山駐屯地を知る

 守山駐屯地は名古屋の市街地のど真ん中にある小さな駐屯地です。

 当日は入り口で案内の地図を手渡されると思うので、駐屯地内で迷ったりしないか、という心配は全く無用です。

 駐屯地の見所に、とても古くからの歴史ある建物が多いというのがあります。

 そういうのを楽しみの一つにするというのもいいかもしれません。

 音楽隊の建物はかなり古いとか。



★ 守山駐屯地へのアクセス

● 車で (おすすめ度:低)

 守山駐屯地の中には駐車場がありません。

 車で来る場合は駐屯地から2kmほど離れた所にある小幡グランドに駐車しなければなりません。

 10師団のサイトで案内が出ていると思いますが、ちょっとわかりにくい場所にあります。

 ここから駐屯地までシャトルバスが往来しているので、それで駐屯地へ向かいます。

 小幡から歩いて駐屯地まで行くのはちょっとお勧めできません。





● ガイドウェイバスで (おすすめ度:中)

 駐屯地の西にガイドウェイバスの駅があります。

 大曽根から乗車できますが、大曽根から来るなら名鉄の方が良いかと思われます。

 バス専用の線路を悠々と走る珍しいバス路線なので、興味のある方はどうぞ。



● 名鉄で (おすすめ度:高)

 名鉄の守山自衛隊前駅で降りると駐屯地まで一番早く行けます。

 駅を出たらまっすぐ北へ歩くだけです。





★ 帽子とサングラス持参

 私はまたしても油断してしまいました。

 またしても茹でダコになってしまいました。

 帽子とサングラスは邪魔になるものじゃないので持っていって損は無いと思います。



★ 天気

 プログラムを見る限り、雨天では訓練展示は行われないようです。

 雨天用のプログラムは隊員食堂での式典とふれあいコンサートの2つのみのようです。

 是非とも晴れた日に見たいものです。



★ 小腹がすいたら「ふれあい広場」

 当日は自衛官の方が運営する露店が多数出ているので、そこで焼きそばやフランクフルトといった定番の食べ物が食べられます。

 売店でお菓子やジュースやお土産を買うこともできます。

 駐屯地内の喫茶店で食べることもできますが、こちらはかなり混みあっています。

 駐屯地の外には99ショップもあります。

 ただ残念なことに、食べ物はあっても座る場所が少ないです。

 露店広場のステージ前には簡易テーブルとイスがありますが、それらが塞がっていると自動的に立ち食い状態になります。

 路肩のブロックに座るしかないです。

 芝の部分には座らないほうがいいです。



★ お土産は厚生センターの売店で

 駐屯地の東側に緑色の屋根のでっかい建物があります。

 そこの2階に売店があり、お土産や陸自グッズなどが売っています。

 自衛隊用品の中には一般の人が買えるものと買えないものがあります。

 グッズではない本物の自衛隊の用品は結構な値段なので、買われる方はお財布に数万円詰めていかないといけないかも。

 そこまで金を出して買うほどのモノでは無いように見えますが・・・。

 Tシャツは安いのがたくさん売ってました。

 650円や800円のものは結構お得じゃないでしょうか。



★ トイレはたくさん

 当日もらった案内マップにはトイレの場所もちゃんと記されていました。

 トイレに悩む心配は無いと思われます。



★ 席選び

 まず午前中は式典と訓練展示だけを目的としましょう。

 式典の後すぐに訓練展示が始まるので、前もってトイレに行っておきましょう。

 式典会場は駐屯地のグランドです。

 グランドの南側の席はほとんどが招待客の席で、一般の人にとってはあまりおいしくない場所なので北側に行きましょう。

 駐屯地内を厚生センターの方からぐるっと東に回り込むと北側に行けます。

 北側は一般席です。

 いい席を取りたいなら9時の開場時間に入ったほうがいいかもしれません。

 できるだけ中央寄りの席が良いです。



★ 式典の見どころ

 式典の見どころはまず、整列した自衛官の方々です。

 一斉に敬礼するところは見ていてかっこいいですよ。

 後にパレード(観閲行進)があります。

 これは第10師団の色々な部隊が自動車などで行進します。

 これは招待席で見たいですね〜!

 見られないね〜!(泣



★ 訓練展示の見どころ

 やはり一番見たいのが訓練展示です。

 何も知らずに見たほうがワクワクするかもしれませんが、圧倒されて「あれはいったい何だったのだろうか」と混乱してしまいそうな人はこれをお読みください。

 訓練展示の流れはおおまかに、レンジャー、バイク、大砲、戦車、普通科の順だと思われます。

 まずレンジャーはグランドの東の建物でラペリング降下をします。

 次にバイクがグランド中央に入ってきます。

 大砲と戦車はグランドの中央東寄りに位置します。

 最後の普通科は車でグランド中央までやってきて、グランド西側の建物に突入していきます。

 レンジャーのラペリング降下が無いときもあります。



★ その他の見どころ

 自衛官の方はこの日のために服にアイロンをあてて靴をぴっかぴかに磨いていると思うので、そういうところも見てみましょう。

 「この人は自衛官なのか本気系マニアなのかわからない!」という場合はそういうところで見分けるというのもありかも。


 最後まで読んでくれてありがとうございました。




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